持続可能な航空燃料(SAF)
SAFとは?
持続可能な航空燃料(SAF)とは、より持続可能な資源でできた燃料です。 有機由来の廃油(使用済み食用油など)と同様。 つまり、当社で使用している持続可能な航空燃料には、次のような特徴があることを意味します。
- 再生可能な原料である
- 製造から燃焼までのライフサイクルを通じて、化石ジェット燃料よりもCO₂排出量を75%以上削減
- 粒子状物質や硫黄などの有害な物質を削減
KLMが使用する持続可能な航空燃料の種類は何ですか?
2011年、当社は使用済みの食用油で作られた持続可能な航空燃料を燃料の一部とし、世界で初めて商業飛行を実現しました。 KLMでは、食品生産事業と競合せず、生物多様性に影響を与えない原材料から生産されたSAFのみを購入しています。 例えば、大豆やパーム油は、森林破壊を引き起こす可能性があるため、使用しません。
当社の持続可能な航空燃料は、次の組織にて発行されている条件を満たしています。
Roundtable of Sustainable Biomaterials (RSB) International Sustainability & Carbon Certification (ISCC:国際持続可能性カーボン認証)
アムステルダム発のフライトすべてに少量のSAFを使用
アムステルダム・スキポール空港の燃料システムには、出発便ごとに1%のSAFが追加されます。 つまり、2022年開始時の追加量(0.5%)が2倍になりました。 1%のSAFという数字は非常に少なく感じるかもしれませんが、正しい方向に向かう重要な第一歩となります。 当社の目標は、徐々にSAFを取り入れ、2030年までにケロシンの総使用量の10%を同燃料に置き換えることです。
この目標を達成するために、当社はビジネスや貨物輸送のために当社を利用する企業と協力しています。 また、その他の貢献方法として、ご予約の際にSAFを追加していただくことも可能です。 こうした努力の積み重ねにより、私たちは2022年に世界のSAF生産量の10分の1を使用するに至りました。そして今後も、SAFの使用および生産をさらに加速していけるよう取り組んでまいります。
SAFの使用増加に伴い、航空券の価格を調整いたしました。 料金の値上げは、ご搭乗クラスと飛行距離によって異なります。
KLMは、2011年に使用済みの食用油で作られた燃料を燃料の一部とし、世界で初めて商業飛行を実現しました。
SAFを100%使用しない理由は?
残念ながら、持続可能な航空燃料はまだ大規模に利用することができていません。 SAFの価格が従来の燃料に比べて3〜4倍以上にもなるからです。 現状は、民間航空会社により使用されている数百万トンにものぼるケロシンのうち、SAFはごく一部です。 航空業界の二酸化炭素排出量全体に大きな影響を与えるためには、ご搭乗の皆さまのご協力が必要です。
お客様のエコフット
KLMでのフライトご予約時、追加でSAFをご購入いただけるオプションを提供しております。 お客様の貢献に関する価格は、航空機の種類、飛行距離、過去の搭乗率など、ご利用フライトのCO₂排出量に影響を及ぼす複数の要素に基づいて計算されます。
SAFに貢献いただくことで、飛行機で移動する際の化石燃料への依存を軽減することができます。 アムステルダム発の全てのフライトで1%のSAFを購入しています。 はじめの一歩となる取り組みですが、お客様のご協力でさらに多くのことを成し遂げることができます。
お客様の二酸化炭素排出量の計算について
会計事務所KPMGは、毎年KLMの監査を行い、KLMの計算方法が以下に示す方法に準拠しているか、国際的なガイドラインで定められた原則に沿ったものであるかを検証しています。 監査範囲は、KPMGの監査レポートに記載されています。
当社の最新方法と監査レポート:
[お客様の予約] またはフライトご予約時に、ご利用フライトのCO₂見込み排出量をご確認いただけます。
ご予約にSAFを追加
ご予約時に持続可能な航空燃料を追加することができます。 ご予約済みのフライトにSAFを追加する場合は、お客様の予約にログインしてください。
ご予約は1名様以上ですか? ご予約時にご搭乗者様1名分のSAFをすでに追加いただいている場合、お客様の予約からの追加はできませんので、予めご了承ください。
お客様によるSAFへの貢献により実際に行われること
お客様の貢献により、アムステルダム・スキポール空港(またはSAFを追加するその他の空港)の燃料システムに追加するSAFをさらに調達することができます。 お客様の貢献によってご利用のフライトに直接SAFが追加されない理由は、物流効率が悪く、手配も複雑であるためです。
空港の燃料システムにSAFを追加するため、他のフライトにもSAFが追加されます。 ただし、他のフライトはSAFの追加費用を支払っていないため、CO₂削減を主張することはできません。 KLMでは毎年監査を受けており、主張されたCO₂削減量が取得したSAF認証と一致しているかが確認されています。
航空券に含まれるSAFへの貢献は、KLMがさまざまなプログラムを通じて受け取るSAFに関連するその他の特典とともに、100%SAFの購入やさらなるSAFの開発に役立てられています。 お客様の任意による追加のSAFの購入は、SAFの混合義務に対応するために使用されることはありません。 当社では、製品が市場で入手可能である限り、お客様のご搭乗から12か月以内にSAFを組み込むよう最善の努力をいたします。
さらなるサポートをご希望でしょうか?
二酸化炭素排出量を削減するためにできることがあります。 例えば、お荷物を減らしたり、ご自身のイヤホンや水筒をお持ちいただいたりすることが挙げられます。 あるいは、SAFをご購入いただくという方法もございます。 自然再生プロジェクトに貢献するオプションもご用意しています。
よくある質問
持続可能な航空燃料(SAF)は、循環型経済から排出される廃棄物や残留物(動物性脂肪、使用済み食用油など)からできた燃料です。 SAFは、ジェットエンジンにおいて従来の航空燃料の代替として使用することができます。 現状では、SAFは最大50%まで追加することができます。 アムステルダム・スキポール空港では、燃料システムに必ず1%のSAFを添加しています。 今後、SAFの使用量を増やすことでCO₂排出量の削減に努めます。
SAFは、使用済みの食用油、都市廃棄物、廃棄ガス、農業残渣などのさまざまな原料から生産されています。 また、化石燃料に頼らない電気や、大気中から取り出した二酸化炭素から作ることもできます。
SAFは、航空業界が気候に及ぼすマイナスの影響を減らすために必要不可欠なソリューションです。 こちらはまだ未成熟な市場となります。 現在から2030年までの間にSAFの使用率を拡大し、2050年までにはさらに拡大していく必要があります。